ディケイド考・前

○TV版ディケイドはループ物だと、プロデューサーが発言したらしい。
最終話でライダー大戦開始→ディケイドが敗北し士記憶喪失、夏美の世界に迷い込む
ってことだろうか。
 
オリジナルライダーの目的は、ディケイドにリ・イマジ世界を旅させて新たな物語を作り、視聴者の僕らの記憶を呼び覚まさせることにあった。
彼らのいう破壊とは
『各世界のライダーを"全ての破壊者"(=悪役)ディケイドに破壊させること』
だったと渡が発言している。
その後、創造=全ての仮面ライダーの復活が始まる。
コレ、オリジナルライダーが想定したストーリーに直すとこんな感じになるんじゃなかろうか
『強大な魔王ディケイドが現れた、仮面ライダー達は一度は敗れるものの諦めず復活し、魔王を打ち倒す。』
…どこかの劇場映画のストーリーの様。
TV版ディケイドは悪役の視点から見たライダー全員集合映画、と捉えることができる。
 
そう考えると鳴滝さんの目的も見えてくる。
鳴滝さんは『アレもコレもディケイドの仕業だ!』と毎回叫んで帰っていくプリキュア好きの変なおじさんだ。
またディケイドが訪れる前の世界に赴いてはディケイド=悪魔と吹き込んでくる。
ドラクエの勇者が何故旅立ったか、王様に『竜王は邪悪な奴』と吹き込まれたからだ。
仮面ライダーたちはディケイドを悪魔と知ったから、襲い掛かってくる。
鳴滝さんの目的は、オリジナルライダーの想定したストーリーを作るための根回しだったのかも。
 
と、ここでネガの世界に話が繋がる。
あの世界は悪の仮面ライダーダークライダー達が支配する世界だ。
鳴滝さんは『ここはディケイドにふさわしい世界だ』と言い、
ダークライダーのリーダー・紅音也はディケイドをネガの世界の王にしようとしていた。
ネガの世界のダークライダー達は、ディケイド軍団の手駒になるべき者。
悪の仮面ライダー軍団 VS 正義の仮面ライダー軍団の図式が成立しストーリーは盛り上がる。ついでに同士討ちでライダーの世界が破壊される。
各地で鳴滝さんがどう見ても悪役ならイダーを召喚しけしかけたのもそのためだったのかも。
音也はオリジナルライダー側の人間だった、息子のために協力するのは納得の話。
ネガの世界以降は普通にライダーを破壊するたびに戻る(シンケンはイレギュラー)
 
当のディケイドは、ライダーを破壊せず、むしろ味方にすることで世界を攻略していく。
こうなるとディケイド=破壊者・魔王ではなくなり、
ライダー達はヒーロー・ディケイドの添え物扱い、明確な悪は存在しなくなり、物語は閉じない。
だからこそ最終話において、オリジナルライダー達はディケイドを襲い、ループを起こしたのじゃないか、と考える。