{雑}今日読んだもの

婆沙羅 (講談社文庫)

婆沙羅 (講談社文庫)

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鎌倉時代末期〜室町時代初期にかけてをバサラ(=規格外)大名佐々木道誉の視点で描く連作短編
魔帝後醍醐天皇の妖性に惹かれたり、暴れ者と周囲に思わせておいて謀略で邪魔者を葬ったり、自分のバサラを貫くためにあくどい手だって平気で使う
豪胆でしたたかな佐々木という人物、室町の巨悪なんじゃあないかと読んでる途中で思いました

第十章での新たな魔帝の誕生、佐々木すら超えるバサラを見せ付けてあらわれたシーンには震えました
山田風太郎の視点から見れば家光も魔帝たりうるのだろうか?
生まれながらの将軍という点では境遇を同じくするだけにそう思う