武王の門 上

武王の門(上) (新潮文庫)

武王の門(上) (新潮文庫)

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南北朝時代南朝天皇の命を受け6歳で征西将軍となった牧宮懐良の、20年以上にわたる九州統一戦史を描く。
 
北斗の拳とか好きな人は楽しめると思う、グロとかヒーロー的な活躍ではなく、男の生き様的な意味で。
九州の覇権を夢見るもの、さらに大きな夢を持つもの形はさまざまだけど、皆そのために死んでいく。夢を託し、託される、そんな男達の武骨な交流が熱い。
 
南北朝時代もの、この手の本で読んだことあるのは山田風太郎の『バサラ』ですかね、佐々木どうよのアレ。鎌倉と室町、武家社会の狭間で、おそらくは皇が歴史の争点となった最後にして最大の時代、面白い本がありそうです。